クレンジングと乾燥肌 その2
こんにちは。
LABORATORY No.7【ラボナナ】のよっしーです。
どうも
「LABORATORYが読めない…」
というお声をいただくので、愛称の【ラボナナ】で呼んでもらおうかな、と思って一緒に書いてみました。
さて、前回は『クレンジングの課題』についてお話ししました。
クレンジングの「メイクを落とす」効果を優先すると「洗いあがりに肌が乾燥する」ことが多くなり、逆に洗いあがりの肌の乾燥を防ごうとすると、今度はメイクを落とす効果が下がってしまう、ということでしたね。
Column: クレンジングと乾燥肌
基本的には
「クレンジング力が強い」=「肌を乾燥させやすい」
という図式が成り立ちます。
だからこそ
「クレンジング力は強いけど肌を乾燥させにくい」
というクレンジングがあったらいいですよね、という話でした。
では今回は「そんなクレンジングは可能なの?」という話に入っていきたいと思います。
メイクは何で落ちている?
ところで、クレンジングに入っている成分で、メイクを落としている成分は何だと思いますか?
ひとつは『油分(オイル)』。
そしてもうひとつは『界面活性剤』です。
ファンデーションや口紅を落とす、ということは「顔につけたメイクという油分を落とす」ことだとイメージしてください。
そして肌につけた『メイクという油分』を落とすには
1.他の油分(オイル)に溶かして落とす。
2.界面活性剤で水と混ぜて落とす。
3.もしくはその両方を使って落とす。
という方法がある、と考えてください。
スクワランオイルやオリーブ油、界面活性剤フリーのコールドクリームで落とすのは、『1』になります。
オイルフリーのリキッドクレンジングなら『2』になります。
コールドクリームやクレンジングオイルでも界面活性剤が入っているものや、クレンジングミルクやクレンジングクリームは『3』になってきます。
一般的に最も多いのは、この『3』のタイプかなと思います。
では「1~3のどれがいいのですか?」という話になりますが、残念ながらこれは簡単に語れません。
というのも、油分(オイル)にも界面活性剤にもいろいろな種類があるからです。
油分(オイル)とひとことで言っても、メイクを溶かす性質が強いものから弱いものまでありますし、それは界面活性剤でも一緒。
さらにメイク落ちや肌への影響は、成分の種類だけでなく、それらの成分がどれくらい入っているのかでも違ってきます。
そして結局、メイクを溶かす効果が高くなればなるほど(=クレンジング効果が高くなればなるほど)、本来残しておきたい肌の油分まで奪ってしまうことにさほど変わりはありません。
クレンジングの種類と特徴
ちなみに「肌にやさしいクレンジングは?」という視点で考えると
・界面活性剤より油分(オイル)で落とす方が肌に負担が少ない。
・油分(オイル)でも油性(油を溶かす性質)が低いもののほうがいい。
ということで、界面活性剤フリーのコールドクリームや、100%に近い植物オイルでのクレンジングが最もよいでしょう。
また、剤形から言うとクレンジングミルクやクレンジングクリームが油分(オイル)が多めになり、肌にやさしいものが多い、と言えるかも知れません。
ただ、コールドクリームや植物オイルは肌の表面でメイクを油分(オイル)に溶かしているだけなので、ヌルヌルして拭き取りが必要になる場合がありますし、クレンジングミルクやクレンジングクリームは使われている油分(オイル)と界面活性剤の種類によっては肌にやさしくない場合があります。
一方、「落とすのに適したクレンジングは?」という視点で考えると、ミネラルオイルなど油性の強い油分(オイル)に界面活性剤を混ぜたクレンジングオイルが最も優れているでしょう。
これはそれほど価格が高くないクレンジングオイルなどによく見られる処方ですが、クレンジング力が強い分、どうしても肌は乾燥気味になってしまいがちです。
「あれ? オイルが多いほうが肌にやさしいんじゃないの?」と思った方もいるかも知れませんが「クレンジングオイル」とひとことで言っても、100%に近いオリーブ油のクレンジングオイルと、界面活性剤がたくさん入ったミネラルオイルのクレンジングではまったく本質が違います。
結局
「どんな油分(オイル)がいいんだろう?」
「界面活性剤はできるだけ使わないほうがいいかな…」
と考えていても、なにかしら問題点が出てきてしまいます。
クレンジングの新たな可能性
ではやはり「クレンジング力は強いけど肌を乾燥させにくい」という万能型のクレンジングをつくることはできないのでしょうか?
…実は、それを叶えるかもしれない発想があります。
それは
「油分(オイル)や界面活性剤でメイクを落とすことにこだわらない」
という新たな発想のクレンジングです。
クレンジングに使用される「水」そのものに洗浄効果を持たせることによって、界面活性剤の使用を最小限に抑えたり、保湿成分で洗浄効果を出して洗いあがりの乾燥を防いだり…特殊な成分を使うためにコストはかかりますが、これまでとまったく違ったコンセプトのクレンジングです。
実は、LABORATORY No.7では現在そのクレンジングの開発を進めています。
まだまだ開発に時間はかかりますが、発売のめどが立ちましたら改めて全容をお知らせしたいと思います。
楽しみに待っていてくださいね。
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