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化粧品のコラーゲン、効果はある?

化粧品のコラーゲン、効果はある?

 
化粧品に使われる美容成分の中で最も知名度があるとも言われる『コラーゲン』。
 
ですがコラーゲンは「本当に効果があるの?」と疑問視される成分でもあります。
 
今回は、コラーゲンを肌に塗ってどういう効果があるのか?ということについてまとめた『本音の』コラムです。
 
 
 

【そもそも『コラーゲン』とは?】

 

そもそもコラーゲンとは? 
コラーゲンはからだのあちこちに存在するタンパク質で、肌の奥では肌の弾力を保っている物質です。
 
人間のからだの20%ほどがタンパク質ですが、このうちの30%ほどがコラーゲン。ということは私たちのからだの6%ほどがコラーゲンということになります。
 
自分の手の指を10本並べて眺めてみたとき、小指1本分くらいがコラーゲンの量、と考えると「思ったより多いな」と思うのではないでしょうか?
 
 
ですがこのコラーゲン、加齢によって減少したり、カタチが壊れたりして、これがシワの原因になります。
 
「じゃあ、コラーゲンを肌に塗って補充すれば肌の弾力が戻ってぷるぷるの肌が保てるのでは?」ということで化粧品にコラーゲンが配合されています。
 
 
 
 

【コラーゲンは化粧品で補充できるの?】

 
では思惑どおり、コラーゲンを肌に塗って、肌の奥のコラーゲンを補充できるのでしょうか?
 
残念ながら、答えは『No』です。
 
肌には、むやみに外からいろいろなものが入らないように、バリア機能が備わっています。
 
このため、いくつかの条件がそろわないと物質は肌に浸透しません。
 
 
その条件のひとつに『分子量』というものがあります。
 
これは簡単に言うと『物質の大きさ』ですが、健康な肌に浸透できる物質の分子量は500~600くらいまでです。
 
ですが人体に存在するコラーゲンの分子量は約300,000。
化粧品に使われる『水溶性コラーゲン』や『低分子コラーゲン』『加水分解コラーゲン』は魚などから採れるコラーゲンを分解したものですが、それでも分子量1,000~10,000くらいのものがほとんどです。
 
結論として、物質として大きすぎて、コラーゲンは肌に浸透できないのです。
 
 
 
 

【ではなぜ、コラーゲンは配合されているの?】


ではなぜコラーゲンは配合されているの?
 
コラーゲンは化粧品の成分としては保湿効果を持っています。
 
ですので「肌の奥でぷるぷる」させるのではなく「肌の表面でしっとり」させる効果のために入っていると考えてください。
 
イメージと違う効果で残念かも知れませんが、肌に浸透しないからといって、肌に塗ってなにも効果がない、というわけではありません。
 
 
 
 

【肌に浸透するコラーゲン?】

 肌に浸透するコラーゲン?
 
近年、肌に浸透するくらいの分子量まで分解したコラーゲンも出てきています。
 
もちろん細かく分解するのは肌に浸透させるためですが、これは効果があるのでしょうか?
 
 
肌に浸透するように分子量を500くらいまでに分解すると、これは人体にもともと存在するコラーゲンを1/600まで小さくしたものになります。
 
ここまでくるともはやコラーゲンではなく、一般的には『コラーゲンペプチド』と呼ばれます。(アミノ酸がいくつもつながったものを『ペプチド』と呼び、さらにそれが多数つながったものがタンパク質です)
 
コラーゲンペプチド自体は肌の奥で弾力を生み出すような物質ではありませんが、このコラーゲンペプチドを摂ると、からだの中でのコラーゲン生成が活性化されるということが言われ始めています。
 
単なる保湿効果を求めるのではなく、あくまで「コラーゲンケア」をしたい、と考えるのであれば、浸透しないコラーゲンを肌に塗るよりは効果が期待できるかも知れません。

 
 
 
 
いかがでしたでしょうか。
 
「コラーゲン化粧品を使いたい」という方の多くは『シワ対策』を考えていると思いますが、皮肉なことに「○○コラーゲン」が配合されていても、多くの場合は保湿効果しか得られない、ということになります。
 
一方、ビタミンC系成分や、先にお話ししたペプチド系成分には、コラーゲンの増強を促す作用のある成分があります。
 
「基礎化粧品でシワ対策をしたい!」という方は、むしろコラーゲン系成分ではなく、他の成分によるコラーゲンケアを選択したほうがよいかも知れません。
 
 Column:超浸透型ビタミンC誘導体“APPS”の効果
 
 
蛇足ですが「コラーゲンを食べれば肌がぷるぷるになるか?」という議論があります。これはどうなのかというと「効果はない」という意見と「効果がある」という意見があり、結論は出ていません。
 
「効果がない」という意見は「化粧品として肌に塗っても浸透しない」という話に似ています。
タンパク質であるコラーゲンは、飲むとアミノ酸とペプチドに細かく分解されてしまいます。コラーゲンを食べても、そのままの形で肌に届くことはないのです。ですので「効果がない」と言われます。
 
一方「効果がある」という意見は、ある種のペプチドにコラーゲンを増強する作用がある、ということが根拠です。コラーゲンを食べるとアミノ酸とペプチドに分解されて肌に届きますが、そこでペプチドがコラーゲンを増強するので「効果がある」とする説です。
 
どちらも理論的な話ですのが「どちらが正しい」とはまだ言えない段階です。
ですが美容にこだわりたい方は、コラーゲンペプチド入りのドリンク剤を一ヶ月程度試してみるのもいいのではないかな、と思います。
 
 
 
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